自己都合退職でも失業保険はもらえる?
結論から言うと、自己都合で退職しても、条件を満たしていれば失業保険は受け取れます。 ただし会社都合の場合と比べて、支給が始まるまでの期間や条件に違いがあります。
失業保険(基本手当)を受け取るための条件
一般に「失業保険」と呼ばれているのは、雇用保険の基本手当です。 自己都合で退職した場合、次の2つを満たすことが前提になります。
- 離職の日以前2年間に、雇用保険の被保険者期間が通算して12か月以上あること
- 働く意思と能力があり、求職活動をしているのに就職できない状態であること
会社の倒産・解雇などで離職した「特定受給資格者」や、正当な理由がある自己都合の「特定理由離職者」は、 離職の日以前1年間に被保険者期間が通算6か月以上あれば対象になります。
自己都合だと「給付制限」がある
自己都合退職の場合、ハローワークで手続きをしてから7日間の待期のあと、 さらに給付制限がかかり、その間は基本手当が支給されません。
| 退職日 | 給付制限(原則) |
|---|---|
| 2025年4月1日以降 | 1か月 |
| 2025年3月31日以前 | 2か月 |
ただし、5年間で3回以上自己都合で退職している場合は、給付制限が3か月になります。 また2025年4月以降は、離職日前1年以内や離職後に、一定の教育訓練を自分で受けた場合に給付制限が解除される仕組みもできました。
「正当な理由」がある自己都合は扱いが変わる
自己都合でも、体力の不足や心身の障害、病気やケガ、家族の介護、通勤が困難になったなど、 やむを得ない理由で退職した場合は特定理由離職者と判断されることがあります。 その場合は給付制限がかからず、被保険者期間の条件も緩やかになります。
離職理由を決めるのはハローワーク
離職票に書かれた離職理由がそのまま確定するわけではありません。 本人の申し立てや資料をもとに、最終的にハローワークが判断します。 記載内容に納得できない場合は、手続きの際に申し出ることができます。
注意しておきたいこと
- 受け取れる期間には期限があります。原則として離職日の翌日から1年間で、この期間を過ぎると給付日数が残っていても受け取れません。
- 病気やケガですぐに働けない場合、失業保険はその間受け取れません。失業保険は「働ける状態」であることが前提だからです。30日以上働けない場合は、受給期間の延長(最長3年)を申請できます。
- 辞めてすぐは収入が空きます。待期と給付制限のあいだの生活費を、退職前に見込んでおくことが大切です。
自分の場合は?
自己都合かどうかだけで、受け取れるお金が決まるわけではありません。 たとえば在職中から心身の不調で働けない状態が続いている場合は、失業保険ではなく、 健康保険の傷病手当金が先に関係してくることがあります。 どの制度が対象になるかは、退職日の決め方や、その時点の状態によって変わります。
退職日が決まってからでは動かせない条件もあるため、辞める前に一度、自分の場合を整理しておくと安心です。
参考(一次情報)
※ 本記事は制度の一般的な説明です。受給の可否・金額・期間は、ハローワークの判断によります。